2011年9月3日土曜日

tremor (振戦)

振戦(tremor)とは、相反神経支配されている筋肉群(主動筋と拮抗筋)が交互または不規則に収縮することにより引き起こされる不随意でリズミックな運動である。運動がリズミックであることにより他の不随意運動と区別され、主動筋と拮抗筋が関与することによりクローヌス(clonus)と区別される。

異常な病理的な振戦は、臨床上四肢の遠位筋でよく見られ、頭部、舌、顎、体幹筋といった近位部の筋は非常に稀である。また振戦は、覚醒下においてのみ見られ、殆どの場合、4から7Hzという生理的振戦の約半分ほどの周期である。

臨床の解析では、振戦の1)リズム性、2)周波数、3)運動や姿勢との関係、4)拮抗筋の活動パターン(交互または不規則)により分類される。

Adams and Victor's Principles of Neurology 9th Editionより

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